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【書評】『黄金のアウトプット術 著者: 成毛眞』インプットした情報を「お金」に変える

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著者: 成毛眞
出版社: ポプラ社
発売日: 2018-4-9

この本は、アウトプットの重要性を指摘している本です。

この本の著者は、普段、インプットをするばかりで、アウトプットをしていない人に警鐘を鳴らしています。

これからの時代、自己表現、つまりアウトプットをしていかないとまずいのではないか?と、普段なんとなく思っている人や、アウトプットの重要性に気づいてはいるけれど、どうやってアウトプットをすればいいのかわからない、という人にお勧めの本です。かなり面白かったです。

 この本は紙の書籍を買っていたにもかかわらず、それを忘れてKindleでも買ってしまいました(笑)。この本では、他の本に比べて、やたらとKindleのハイライト機能を使ってしまいました。もうハイライトだらけです。まとめるのに苦労しました。

 

日本の大人はアウトプットが不足している。

日本の大人にはアウトプットが不足している。しているのはインプットばかりだ。職場など周りを見渡しても、目につくのはインプットには興味津々、熱心な一方で、アウトプットが足りていない人間ばかりなのではないだろうか。アウトプットが不足している人間は、魅力がない。何を考えているかがわからない。当然だ。何を考えているかを表現することも、アウトプットだからだ。何を考えているかわからない人間は、周りから関心や好感を持たれることがない。むしろ恐怖感を与える。どんなに真面目で正義感があっても、どんなに博愛主義者で、休日はボランティアにいそしみ、困っている人には手を差し伸べずにいられない人で あっても、だ。アウトプット不足は損をする。

ガツンとくる文章が書いてありますね。

 

発言しない人はそこに居ないのと同じ。

常にコンタクトを欠かさず、頻繁に訪れる人のことを人はなかなか忘れない。かつて三河屋など酒屋の御用聞きが各家を訪ね歩いていたのは、存在アピールにほかならない。

SNSで何一つアピールしていない人間は、SNSに存在していないに等しい。そして、SNSをアクティブに使っている私のような人間にとっては、SNSを使っていない人間は、この世界に存在していないに等しい。そういうほとんど存在していない人間に、誰が声をかけるだろうか、プロジェクトに誘うだろうか、仲間になろうとするだろうか。「男は黙って」などと言っていると、周囲から忘れ去られるだけである。

今でも、一握りの芸能人などはSNSを使わずとも高い人気を保てるか、それは一握りの中の一握りの選ばれた人だけができることであって、その他の芸能人、ましてや一般人にできることではない。自分は一般人だと言う自覚があり、そこに埋もれてしまいそうな人、一般人と言うカテゴリーからすら置いていかれそうな人ほど、SNSでの発信が必要だ。

 

で、アウトプットする文章について、下手でも気にするな、みたいなことが書かれてあります。

自分の文章が、どうしてこんなに下手くそなのかと落胆する必要は、一切ない。

 

僕の書く文章も下手くそですが、いっさい落胆していません!

 

あと、アウトプットする人が、いかに少ないかについても言及されています。

多くの人はアウトプットをしていないことを、忘れてはならない。たいていの人は、インプットしかしていないのだ。

インプットするだけの人が1万人いるなら、アウトプットもしている人は10人にも満たないというのが私の実感だ。

たいていの人は、インプットするだけで、アウトプットをしていない。アウトプットには原動力が必要。なので、まずアウトプットしている時点で、そのアウトプットが自分の満足のいくものでなくても、ほとんどのインプットだけの人々よりも、はるかにクリエイティブだ。

「自分のアウトプットに満足がいっていない」、「自分の書く文章は下手くそだ」、と思っている人にとっては、勇気づけられるメッセージです。

アウトプットしている時点でクリエイティブだ!

 

次に、では一体、どんな文章を書けば良いのか?についてのアドバイスが書かれています。

社会人が書くべき文書、また、求められる文章とはどのようなものかというと、ズバリ、紹介文だ。

紹介文がうまく書けるようになるだけで、世界はグンと広がる。

このように、著者は、紹介文を書くことを勧めています。

 

実際に紹介文を書くことによって、どういった素晴らしいことが起こるのか、一つの例が紹介されています。

HONTZ(本のレビューサイト)のメンバーは、レビューを書いていなければ顔を合わせることもなく言葉も交わさないないまま一生を終えていく、赤の他人だった。それが、レビューを書いているというただそれだけの理由で、知り合い、本について話したり飲んだりする仲間になってしまった。もしも彼らが書評と言うアウトプットをしていなければ、今のHONTZは無い。そして、今の彼らもない。アウトプットすること、し続けることには、人生を変えるくらいのパワーがあるのだ。

このように、アウトプットをすることによって、赤の他人だった人たちが知り合うことができる。それによって、人生がより楽しく豊かになっていきますね!

 

簡単に書け

平易な言葉に置き換えればいいのに、難しい言葉を使う文章には要注意。

使う言葉は一般的であればあるほど良い。

読みやすい、わかりやすい文章を心がけると、読み手に伝わりやすいですね。

 

その他には、読みやすい文章の「漢字とかなのバランス」についてのテクニックも紹介されています。

あと、「アウトプット力」は、続けていれば必ずアップする。と著者は言っています。

 

自分自身の「アウトプット」のスキルアップのすすめ

著者は、書くことや話すことなど、考えを伝える方法に関しては、最低でも平均程度のスキルを身に付けておくことを勧めています。そうしないと、「伝えられないことで損をする。」と言っています。

 

アウトプットを臆するな

著者は、「アウトプットに関しては、臆してはならない。その理由はアウトプットしない人は、そこにいないのと同じことになるからだ。」と、繰り返し言っています。

 

以上。アウトプットの重要性や、アウトプット術について書かれた本でした。

 

著者について

この本の著者の成毛眞さんは、パソコン業界では有名だった西和彦さん率いる、アスキー(パソコン情報誌などを出版していた会社)などを経て、1986年日本Microsoft株式会社に入社。1991年に社長就任。2000年に退社後、投資コンサルティング会社、インスパイアを設立。2010年書評サイトのHONTZを開設。これまでにたくさんの本を世に送り出しています。