著者: 岡元兵八郎
出版社: ビジネス社
発売日: 2020/12/3
この本は米国株への長期投資の魅力について語られている本です。米国株投資の初心者の方向けの本です。
著者について
マネックス証券チーフ・外国株コンサルタント兼マネックス・ユニバーシティシニアフェロー。1963年宮崎県生まれ。1987年上智大学を卒業後、ソロモン・ブラザーズ・アジア証券(現シティグループ証券)入社、東京、ニューヨーク本社勤務を含め26年間同社にて一貫して機関投資家相手の外国株式の営業、外国株式関連商品業務に携わる。2000年より2013年まで日興ソロモンスミスバーニー証券(現シティグループ証券)にて外国エクィティ部マネージング・ディレクターとして機関投資家向けの外国株式セールス、セールストレーディング部門を統括、54か国の株式市場の執行業務を行う。2013年末より、SMBC日興証券株式会社で、個人投資家向けに米国株式投資情報の調査、発信を行う。2019年10月からはマネックス証券にて、個人投資家向けに米国株を中心とした外国株投資情報の提供、長期投資の啓蒙活動を行う。世界各国の運用会社、証券会社、取引所の経営陣との親交も厚い。訪問した国の数は80か国を超える。
第1章
まず第1章では、著者の人生について語られています。
その後は日本の印象について。
次に日本の人口減少の深刻な問題について書かれてあります。
日本は近代化を進める中で人口が急激に伸びていきました。人口の増減と経済成長には密接な関係があります。日本は人口が減少していく公算が高い。
ちなみに日本の人口は、
2050年になると1億人を割り込んで9515万人になってしまいます。
2100年には最悪の数字で3770万人と推計されています。
ということで、今後の日本株は長期投資には向いていないようです。
過去についても、日本株は10年20年という長期間もちっぱなしにしていれば利益が得られるような市場ではなかったそうです。日本株への投資で資産を築いた人、「いわゆる億り人」も、いるにはいますが、そのほとんどがデイトレードなどの短期売買で資産を築いた人たちだそうです。
どうして長期投資で資産を築いた人がほとんどいないのかというと、日本株は長期に保有しても株価が上がっていないから。
なのにどうして日本人は日本株に投資をするのかというと、「ホームマーケットバイアス」がはたらいているから。
ホームマーケットバイアスというのは、自分が生まれて生活している国に投資する傾向のこと。
日本に生まれた日本の投資家が日本株に投資するのはホームマーケットバイアスが働いているから。イギリスの投資家はイギリス企業の株式に投資をする傾向があるし、フランスの投資家はフランス企業の株式に投資をする傾向がある。
第2章
第2章では、米国企業と日本企業の違いについて書かれてあります。
米国企業の経営者と日本企業の経営者の株価に対するコミットメントの違いや、企業の稼ぐ力の違いなどについて解説されています。
第3章
第3章では、米国 ETF について書かれてあります。
これから米国株投資を始めてみようという初心者の方は、まずはETFに投資をするのが基本の基本だそうです。ETFとは何なのか、どのようなETFがあるのかなどの解説がされています。
第4章
第4章では、実際に米国株に投資していくにあたっての実践的な解説がされています。
米国株を買うにはどうすればいいのか?米国株が買える証券口座の開き方、手数料や税金について等。
その後は、長期投資のリターンについての解説があります。
2015年12月31日までの20年間のS&P500の毎年の平均リターンは9.85%だそうです。
これは年率が、です。
毎月3万円ずつ積み立てていく場合の例:
23歳から、毎月3万円ずつ積立をして、65歳まで積み立てたとすると、積立期間は42年間です。
- 銀行預金の場合、毎月3万円を積み立てていったとすると、40年で1440万円になります。
- S & P 500に連動するインデックスファンドを積み立てた場合、年率6%で増えていくと、42年間で6300万円になります。
銀行預金で積み立て=40年間で1440万円
S&P500のインデックスファンドを積立=42年間で6300万円
銀行預金との差は歴然ですね。
第5章
第5章では、ポートフォリオの作り方について解説されてあります。
その中には米国株情報収集の方法についての解説もあり。
第6章
第6章では、これから10年先まで持ち続けられる米国株21選。今後有望な米国企業21社が紹介されてあります。
この本は、これから米国株投資を始めようと思っている初心者の方におすすめの本です。
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さらに、この著者の別の本、『外国株一筋26年のプロがコッソリ教える 日本人が知らない海外投資の儲け方 著者: 岡元兵八郎 』はコチラ
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